三輪山・大神神社での不思議な体験 ④
神様の化身
二拝二拍手一拝をする間、そのカナブンのような黒い虫は鳥居の真横でこちらを見るように空中で微動だにせず停止しています。
お参りを終えた後も、その不思議な虫をずっと眺めていましたが、ずっと同じ位置で羽ばたいています。さすがにこれは単なる虫ではないと思い、「これは三輪山の神様かそのお使いでないか」と思いました。
しかも不思議なことにその虫と対面している間、登拝者はだれも登って来ません。
不思議な出来事を見た感謝をその不思議な虫にも行って、下山に向かうことにしました。
さて下山しようと頂上の神社の前から離れると、やはりその不思議な虫は頭上数メートルの位置を保ちつつ羽音を立てて後をついてきます。もはやこの時点でその虫は神様と確信をしました。そしてしばらく歩いて、林のなかに入ると自然に音は消えて聞こえなくなりました。
下山をして、大神神社の社務所で待っていた当主に早速この不思議な話をしました。大先生が霊視をすると、
「神の化身」
と文字が見えたので、二人でやはり神様だったのかと納得しました。
そして当主が待っている間にも不思議なことがあったそうで、大神神社の境内周辺を歩いていると、笏を持った真っ白な衣冠束帯姿の行列が後をついてきたようです。もちろん他の人には見えませんが、ぞろぞろと大先生の後を追うように境内の中を共に歩いたとのことでした。三輪山ご一帯の神様が私たち二人が帰る最後の日にご挨拶しに出てこられたのではないかということです。
このように名高い神社や霊山とよばれる山では不思議なことが起こることがあります。特に三輪山は古事記や日本書紀の時代から神様と関わりのある不思議な話が多く出てきますので、神話の話も本当にあったのかなとロマンが広がります。
終わり