BS朝日放送で歌舞伎役者の中村芝翫さんが出演している「京都歴史ぶらり探訪」という番組があります。
約半年前、〝鞍馬山と貴船・牛若伝説を追う″という回を視聴しまして、中村芝翫さんが息子さん2人と鞍馬山の史跡名所を訪れていました。
BS朝日放送「京都歴史ぶらり探訪〝鞍馬山と貴船・牛若伝説を追う″」(外部リンク)
番組は中村芝翫さんと2人の息子さんが九十九折参道を経て鞍馬寺から貴船神社を歩き、各所の名所を巡るという内容でした。
3人が鞍馬寺の本殿金堂に到着して、目の前にある※金剛床の中心に立って、芝翫さんが「ここにが宇宙からのパワーが注ぐ場所ですね」と言ったとき、不思議な異変が起こりました。
※金剛床は、宇宙のエネルギーである尊天の波動が果てしなく広がる星曼荼羅を模し、内奥に宇宙の力を蔵する人間が宇宙そのものである尊天と一体化する修行の場となっている場所とのことです:鞍馬寺公式HPより
それまで無風だった境内に、突如、芝翫さんを中心として突風が吹き起こり、さすがの芝翫さんも金剛床の上にまっすぐ立っていられないぐらいでした。芝翫さん親子は目も開けることのできない突風に揉まれながらも、そのまま話を続けました。
そして、一通り終わって、芝翫さんたちが金剛床から離れると風はいつの間にかピタリと止んでいました。それを見たとき、私は
「中村芝翫さんと縁深い神さま仏さまがお越しになられたんだ」
と思いました。
神社やお寺で突然に考えられないほどの強風が吹くことがあります。それは文字通りの神風と呼ばれるもので、神仏の霊体がお姿を現して周囲を動き回っているためです。
また風が吹く以外でも、自然現象や生き物を介して存在をお示しになることもあります。たとえば、それまで豪雨だったのに雨がピタッと止んだり、神主さんに祈祷をしてもらっているときに突然、綺麗な蝶が飛んだりといったことです。虫や小動物に神様が宿って動かし、そのような不思議な現象を起こします。
芝翫さん親子の場合も、中村芝翫さんや中村家を守っている神仏の霊体や鞍馬寺の神さま仏さまがお姿を現したのだなぁと思いました。